「FX税金その2 FXと税金の基礎」では、FXと税金の基礎知識について解説する。
所得税税法上、所得には、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得、雑所得の10種類に区分が分けられている。
外国為替証拠金取引(FX)で得た利益は、雑所得として課税される。FXの利益には為替差益とスワップポイントがあるが、両方とも雑所得になるという事を覚えておこう。
雑所得に該当する収入は一部を除き総合課税となり、給与所得などの他の所得と合計して総所得金額を求め、確定申告を行う。
通常の外国為替証拠金取引(非取引所為替証拠金取引)の場合も総合課税として確定申告をおこなうのだが、くりっく365(取引所為替証拠金取引)の場合は申告分離課税の対象となり、総合課税とは別の方法で確定申告を行わなければいけないことに注意しよう。
ここでは、総合課税となる非取引所為替証拠金取引について説明する。
外国為替証拠金取引(FX)により利益と損失が生じている場合は、これらを通算することが可能だ(損益通算)。下記の例だと、30万円の利益を確定申告すればよい。
・3月に決済を行い-30万円の損失が発生。
・11月に決済を行いに60万円の利益が発生
この場合、60万-30万=30万が課税対象となる。
複数のFX業者で取引をしている場合でも同じく損益通算が可能だ。
例えば、A社での取引で100万円の利益、B社での取引で-50万円の損失がある場合は、100万-50万=50万円が確定申告対象所得となる。
また、損益通算は雑所得同士でも適用できるため、公的年金や原稿料、印税、講演料等の他の雑所得がある場合は外国為替証拠金取引(FX)の利益と損益通算ができることも知っておこう。
確定申告は、個人の場合1月1日~12月31日までの所得に対して行うものだが、例えば12月1日に新規にポジションを持ち、12月31日の時点ポジションを決済せずに保有したままの状態で含み益がある場合は所得とみなされるのだろうか?
これは、利用するFX業者のシステム仕様によって取扱いが異なってくる。
利用しているFX業者が下記のどのパターンに当てはまるかをチェックしておこう。
上記の1と2の場合のみ確定申告する必要がある。つまり、1の場合は為替差益とスワップ金利、2の場合はスワップ金利のみを確定申告すればよいことになる。
以下は、所得税の税率を表した表です。
| 課税所得金額 | 所得税 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000円から1,949,000円まで | 5% |
0 |
| 1,950,000円から 3,299,000円まで | 10% |
97,500円 |
| 3,300,000円から 6,949,000円まで | 20% |
427,500円 |
| 6,950,000円から 8,999,000円まで | 23% |
636,000円 |
| 9,000,000円から 17,999,000円まで | 33% |
1,536,000円 |
| 18,000,000円以上 | 40% |
2,796,000円 |
住民税の税率は課税所得金額に対して一律10%(県民税4%、市町村民税6%)となる。
税金は所得税と住民税を払わなければいけない。
■所得税の計算式
課税所得金額 × 所得税率 - 控除額 = 所得税
■住民税の計算式
課税所得金額 × 10%(住民税率) = 住民税
総合課税では、給料収入から、基礎控除や配偶者控除、扶養控除などの各種の所得控除を差し引いた残りの所得にFXの利益を合計して課税所得金額を出し、上記の計算式で税率計算を行う。
上記の所得税率の表を見るとわかるとおり、総合課税の場合は所得が多くなればなるほど税金を多く払わなければいけないという特徴がある。
仮にFXで1億円稼いだとすると利益に対する税金の額はおよそ5千万円※(所得税40%+住民税10%)
一方、株式売買で1億円稼いだ場合は、申告分離課税(税率10%)となり、利益に対する税金は1千万円となる。
この差を見ると、外国為替証拠金取引(FX)がいかに税金面で不利なのかがよくわかるだろう。
外国為替証拠金取引(FX)で株式売買のように税法上の優遇を受けるには「くりっく365」と呼ばれている取引所為替証拠金取引を利用する必要がある。
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